御殿まり研究 その後
先日、由利本荘市雇用創造協議会にお邪魔して、ミニごてんまりを使った製品を見せていただきました。
ピアスに使用したミニごてんまりは、直径17mmと、ものすごく小さかったです。
リリアン糸でなく絹糸を使用していて、小さいけれど高級感がありました。
ミニごてんまりを使った、かんざしやピアスなどの製品は、協議会のホームページから画像を見ることができます。
そこでお時間をいただいて、御殿まりについて抱いていた疑問などを少しお話させていただきました。
まず、御殿まりは半分にできるのか? という質問について。
できるそうです。
もみ殻を使わずに、半球型の発泡材を使用すれば可能だそうです。
調べてみて分かったんですが、加賀御殿まりの本には、シャワーブローチのパーツを綿でくるみ、半球状に丸めていくやり方が載っていました。
結構いろんなやり方があるんですね!
ならば、わたしがデザインした御殿まりのヘアアクセやピンブローチなども実際に作ることができそうです!
それと、御殿まりをただ吊り下げるのではなく、例えば手に持って写真を撮ったりなどをすればよいのでは? という質問には。
すでにやっている人が結構いるそうです。
わたしが知らなかっただけでした……。
結婚式のときに、やっぱりポールブーケっぽく手に持つ方がいたり、七五三のときに御殿まりを持って写真を撮る方がいるそうです。
そりゃあわたしが考えることは、他の人だって考えているものですよね。
しかし、協議会が開発した製品の画像を見ると分かるのですが、この御殿まりには三方の房が付いていません。
だから「本荘御殿まり」とは名乗れないんだそうです。
ちょっとそれって残念なことだと思います。
せっかく地域の特産品で地名が付いているのだから、わたしは房がついて「本荘御殿まり」と名乗れるものが作りたいですね。
とはいえ、実はこの房があることによって、デザインも制限される面があることは事実です。
協議会が作成したかんざしやピアスは、やはり房がついていると制作が難しいんだろうなあと思わせるデザインでした。
わたしも今日は趣向を変えて、房のない御殿まりの製品を考えてみようと思います。
まずはこれ。
「半分にできる」と聞いたとき、ひらめいて描いてみました。
半球状にした御殿まりを二つ組み合わせ、がま口を付けて中が開けられるようになっています。
何が入っているかと言うと……。
結婚(婚約)指輪です!!
もらったことがないので分からないのですが(笑)、婚約指輪は華やかなデザインが多いので、普段はしまっておくものですよね?
その指輪を入れるためのケースです。
もちろん、このケースから指輪を出して彼女に見せ、プロポーズのときに男性が使用するのもよいと思います。
完全球体なので取り出すときゴロゴロするとは思いますが。
社会現象を巻き起こしたドラマ「冬のソナタ」に出てくる雪玉と同じようなものだと思っていただければ幸いです。
雪玉を割ったらポラリスのネックレスが……みたいなアレです。
次に、もう少し現実的にできそうな売り方を考えてみました。
和柄のテディベアに持たせてみました。
このやり方も、御殿まりに三方に房が付いていると、おそらくうまくいきません。
テディベアに御殿まりを持たせて、どこかにちょこんと置いておくことを考えると、やはり房が邪魔になるからです。
これは贈答用にデザインしました。
具体的に言うと、同僚・同期のお見舞い品、親戚の子どもの進学祝い、引っ越す友人へのプレゼントなどを想定しています。
とくに子供向け商品というわけではないですが、女性向けの商品ではあります。
妊娠した同僚や友人へ、安産祈願の代わりに贈ってもいいと思います。
今回のこのくまは、秋田の若い人は、進学や就職などで地元を離れることが多いので、春から新生活を送る人へのプレゼントとして、桜柄はぴったりだろうと思い、デザインしました。
他にも工夫次第で、贈答用のくま御殿まりはいくつもデザインできると思います。
たくさんのくまと、たくさんのデザインの御殿まりから、プレゼント用に選ぶことができたら、選ぶ楽しみが増えて、人気商品になるかもしれません。
くまのぬいぐるみって結構作るの簡単ですしね。
由利本荘市雇用創造協議会がミニごてんまりを使った製品を開発しているように、本荘ごてんまりで「新しいことをしよう」という機運が盛り上がってきているように思います。
今週土曜日に、また別の御殿まりで製品を開発していらっしゃる方とお話ししてくる予定です。
すごく楽しみです。