御殿まりを日常に~切らなくてもよい方法を考えてみる2~
御殿まりはすべて手作りなのですが、実は大きすぎるのも小さすぎるのも作るには大変なんだそうです。
標準的なサイズで一番よく売られているのは、手の平にのる大きさ~両手で持てる大きさくらいの御殿まりです。
今回はこの標準サイズの御殿まりを、切らずに活用する方法を考えてみたいと思います!
皆さんは、御殿まりをもしプレゼントされたら、どうやって飾りますか?
まあ、そりゃあ……
こうですよね。
吊るすための紐も付いていますので、高いところに吊るすと思います。
吊るすのはいいんですが、これだとなんかつまんなくないですか?
いかにも吊るしてるだけ、というか。
せっかく御殿まりの聖地なのだから、もっとたくさんの御殿まりを使って、リズム感あふれる飾り方をしたいものです。
リズム感あふれる飾り方とは……こうだ!
たくさんの御殿まりを使って、縦方向にいくつも吊るしてみました。
「吊るし飾り」と呼ばれる昔ながらの技法の応用です。
リズム感あふれるいい感じの飾り方じゃないですか?
ではぜこの飾り方で本荘御殿まりは飾られていないのでしょう?
それは吊るし飾りが通行の妨げになるため、ごく小さな空間で飾るか、美術館のように手を触れないで展示できるところでしか、飾ることができないからです。
さらに本荘御殿まりの場合、せっかく三方についた房が見せられない、という致命的な欠陥があります。
ならばもう一つ進んで考えてみましょう。
じゃーーん!!
御殿まりをいくつか並べて紐にくくりつけ、その紐をガーランドのように少したるませて飾ります。
さらに組紐で作ったパーツのガーランドも一緒に並べ、リズム感を演出してみました。
この飾り方だったら、高いところに吊るせば下に人も通れますし、三方の房もばっちりお見せできます!
吊るし方に動きを出したことと、異素材をMIXしたことで、なんとなく楽しそうな感じ
もしてきました。
この飾り方であれば、御殿まりを背景に写真を撮りたいな、って思う人も出てくるんじゃないでしょうか?
理想は故森谷延雄氏の「三々九度の食堂」のように真っ赤な部屋に飾ることです。
きっと、それはそれは映えるでしょうね。
インスタ映え抜群のコーナーができると思います。
こんな感じで、「見せ方を工夫する」という点では、 御殿まりにはまだまだできることがあると思います。
モノとして売らなくてもいい。見せ方を変えて「カワイイからここで写真を撮ろう」という気にさせ、被写体の一部になることで知名度を売ろうという作戦です。
そうです!
公共施設や民芸品店の中ではなく、御殿まりはもっとカメラの前に行くべきなのです。カメラを待つのではなく、こちらからカメラの前に行ってしまうのではどうでしょう?
写真屋さんの中に小道具として置いてもらうのはどうでしょう?
写真屋さんにはカメラがありますし、みんな写真を撮ってもらいたいから来るわけです。
とくに七五三のときに勧めてみるのはアリだと思います。
御殿まりは和服にもぴったりですし、子どもが手まりを持つイメージは、愛くるしさ満点です。
小さな手を両方使って抱えるように御殿まりを持ってもいいのですが、そうすると和装で一番きらびやかな帯の部分がよく見えなくなってしまいます。
房を垂れさせ、吊るすときようの紐の部分を持ってもらってはいかがでしょうか。
ちょうど千歳飴を持つようなイメージです。
1人でも「いいね」と思ってくれる人がいて、写真に取り入れる人が増えれば、由利本荘市の七五三では、御殿まりと一緒に写るのがトレンドになるかもしれません。
この「御殿まりを手に持つ」というアイディアは、和装の花嫁が持つポールブーケから着想を得ました。
「手に持つ」のは、カワイイからであって実用性は全くありません。
ただカワイイだけの存在。
そんな需要があるのは人間だけではないはずです。
こんな使い方はどうでしょうか?
もちろん手の平サイズの御殿まりは無理ですから、ストラップサイズの御殿まりを持たせます。
たとえばブライスだと、ネオブライスは身長28.5センチですから、ストラップサイズの御殿まりを持つことは可能です。
ミディブライスは20センチなのでギリギリかもしれません。
ブライスを所持していないので、あくまでデモで撮ってみましたが、なかなかカワイイと思います。
こういうところに販路を見出していけば、御殿まりの新たなファンが作れるかもしれないですね。